Chant grégorien N°1
Origine : Espagne
Époque : 16ème siècles
Hauteur : 46,5 cm
Largeur : 34 cm
¥34,000
Manuscrit sur vélin
16世紀スペインで使用されていた子牛の羊皮紙(ヴェラム)に書かれたアンティフォナーレ(Antiphonale / 反唱聖歌集)の断片、内容の大部分は神への賛美を歌う詩編144・145編のラテン語テキストで構成されています。楽譜は伝統的な四角いネウマ譜で五線譜上に書かれ、上部には Ad Vesperas(晩課用) さらに Sabbato(土曜日)という典礼上の指示(ルブリカ)が記載されています。これにより本断片は土曜日の夕方に行われる晩課、すなわち日没後に始まる主日準備の礼拝で歌われたものであると特定できます。
黒字ゴシックのロトゥンダ体で書かれた本文、典礼上の指示を示す赤文字のルブリカ、そしてカデル(Cadel)と呼ばれる黒字の装飾イニシャルが特徴です。さらに上部の角にはこれらと同じく赤インクを用いてローマ数字の小文字表記によるxcvj.とxcvij.がそれぞれ記されています。これらは第96葉(96 Folio)と第97葉(97 Folio)を示す通し番号で、もとは連続する二葉であったことを伝えています。末尾のjは文字の改竄を防ぐため最後のiを伸ばしてjと記す中世の書記慣習によるものです。
上質なヴェラムは1頭の子牛から数枚分しか得られず一冊の典礼本に数百頭分の牛皮を投じるこうした大型典礼本の制作は、単なる実用品の域を超え限られた財力と技術を持つ王室直轄工房や有力大修道院の威信を象徴するものでした。本作が膨大な規模の聖歌集の一部であったことは明らかで、こうした制作背景は大規模宗教施設で用いられた写本群に属する可能性を示すものです。
N°1・N°2共に保管時に生じた折り目が見られます。額装によって平らに整えることで本来の構成で鑑賞いただけます。

















